目次
はじめてピアノにさわる幼児のためのレッスン
この記事は、前回の記事幼児のピアノ体験レッスンメニュー(後編・ピアノにさわってみよう!)の続編です。興味がある方は前回の記事も合わせてお読みください。このレッスンで子供達は初めてピアノに触ることになります。
はじめてのピアノ、ピアノに触ってみよう!!
いよいよ体験レッスンでピアノに触ってみます。
階段で上がる下がるゲーム
・・・の前に、実際に上がる下がるを身体で体験してもらうゲームをやります。幼児は身体を動かすのが大好きなのでこのゲームは大喜びでやりたがります。
準 備
ピアノの椅子が踏み台を使ってレッスンルームに階段を作ります。(写真参照)
やり方
先生が手を持って上げることを(おちると危ないので)忘れずに。
- いちばん下に立って。
- ひとつ上がって。
- ひとつ降りて。
・・・と実際に階段を使って上がったり下がったりしてもらいます。
- いちばん下にいて、2つ上がって。
- そこからひとつ上がってから、2つ下がって。
- そこから3つ上がってから、2つ降りて。
- そこから、2つ上がって。
- そこから3つ下がってからひとつ上がって etx…
色々、バリエーションを加えながら、子供が面白い!と感じるようにやると良いでしょう。
このゲームで、子供は上がる、下がるを体感的に覚えることができます。
ピアノの真ん中のチョキを探すゲーム
準 備
ピアノの椅子を取り外し、子供がピアノの前でぐるぐる回れるスペースを確保します。
やり方
ピアノの真ん中はどこ?
- 生徒にピアノの真ん中に立ってもらって両腕を鍵盤の上に思いっきり開いてもらいます。
- その時に、「YAMAHA」「KAWAI」などの文字の前におへそが来るように立てるようにします。
- このピアノの「真ん中」を意識できない子供が多いので、文字を探す、両腕を広げるを繰り返します。
- 1回で終わらせるのではなく、1回教えたら、その場所で本人にぐるぐる回ってもらいます。
- どこか1周してきてもらうのも良いでしょう。私の場合は、部屋のテーブルを回ってきてもらいます。
- そして、また同じことを繰り返します。
- ピアノの前にピタッと止まる。
- 両腕を思いっきり開く。
- その時に、おへその前に文字があるか?
- ピアノの鍵盤の幅と両腕を広げた自分の腕の長さと比べた時に、鍵盤が左右同じだけ残っているか?
ここまでできたら、次の段階に進みます。
チョキ、サン、チョキ、サンのゲーム
やり方
- 右手でチョキを作ってもらいます(Vサイン)
- 右手でサンを作ってもらいます(親指と小指を手のひらの前で繋いで3の指を作ります。)
チョキ、サン、チョキ、サンがスムーズにできるまで繰り返します。
チョキ、サンで黒鍵を歩いてみよう!
ピアノの黒鍵だけを見てもらって、
- 黒鍵が2つしかない場所→チョキの場所
- 黒鍵が3つある場所→サンの場所 を教えます。
- ピアノの黒鍵を、指をチョキ・サン、チョキ・サンと言いながら、黒鍵を押してもらいます。
- まずは低い音から、高い音へ。
- 今度は、逆に押して音を出してもらいます。
- 上がってー
- 下がってー
- 下がってー
- 上がってー
- チョキ・サン、チョキ・サンの指を作って音を出しながら「上がったり下がったり」します。
クロのチョキを探そう!
上記までのゲームができるようになったら、いよいよ黒鍵のチョキ探しゲームです。
- できれば、ピアノから離れた場所にスタンバイさせます。
- 「はい、ピアノの低い方に行ってー」と指示を出して低い方に歩かせます。
- これができなかったら、このページの上の方からもう1回やり直します。
- これができたら、鍵盤の下の方のチョキの場所の音を出してもらいます。
- 「低い方の音から、チョキ、チョキ、チョキ、チョキと上がってー」と指示を出します。
- チョキが抜ける場合もあるので、全部抜けないように「チョキの場所」の音が出せるまで続けます。
- 今度は同じ内容を高い方からやります。
- ピアノから離れた場所にスタンバイさせます「ピアノの高い方に行ってー」と指示します。
- 同じように、チョキの場所を探して音を出させます。
- 「低い方の音から、チョキ、チョキ、チョキ、チョキと上がってー」と指示を出します。
- チョキが抜ける場合もあるので、全部抜けないように「チョキの場所」の音が出せるまで続けます。
チョキの場所動かしゲーム
上記ができるようになったら階段ゲームと同様に、ひとつ上がって、ひとつ下がってをチョキの場所で行います。
やり方
- ピアノから離れた場所にスタンバイさせます。
- 「真ん中でピタッ!」をやらせます(子供が真ん中で止まるゲーム)
- 「真ん中のチョキの場所でピタッ!」と言いながら、真ん中のチョキの場所の音を出してらもいます。
- ひとつ上のチョキの場所は?
- ひとつ下のチョキの場所は?など、椅子の階段ゲームと同じように上がり下がりを加えて指示します。
コツと面白くするポイント!
進み方を焦らない。
どのゲームも同様ですが、全てのゲームが最初から繋がっています。
どこかで出来なくなってきたら、そのまま進まないで必ず前の段階に戻ってください。
幼児の場合で危険なことは、幼児はその場では出来るのですが忘れるのも早いです。毎回のレッスンで必ず復習を行い、どこかでつまずいた場合は、そのひとつ前、2つ前のゲームを繰り返します。
ゲームっぽくする工夫を
ゲームにするために、当たっていたら「ミドミドミド〜」と高い音で(ピンポンピンポン)速くピアノを鳴らすと合格!っぽく聞こえるので、先生がその音を出します。
間違えてしまったら、低音で「ドドーン」という音、不協和音を鳴らして間違えを表現します。
また、テンポを速くしたり、遅くしたり、急にゆーーーっくりしたり・・というのも子供は大好きです。
「お父さんこんにちわ」ゲーム
チョキのゲームの続編です。ここでやっと「ドの音を探す」という作業になります。
やり方
- チョキの場所を探してもらいます(やり方は上記の記事)
- そのチョキを押したまま、1の指(お父さん指)を出してもらいます。
- (つまり、4,5の指を握った状態で1、2、3の指は開いた状態)
- 1の指の下にある音を鳴らしてもらいます。
内容としてはたったこれだけのことなのですが、子供(特に幼児)にとってはコレがかなり難しいです。翌週になったら「すっかり忘れている」ということはよくある話です。
「ファ」の音をずっと「ド」だと思っていた子供
余談ですが、大手の楽器店の音楽教室から移動してこられた生徒さんで「ファ」の場所をずっと「ドの場所」だと思い込んでいた生徒がいました。確かに見た目が似ていますし、大手の楽器店さんではグループレッスンで親も鍵盤のことが分からない状態だったらそれも仕方のないことかも?という気もします。
大人からすれば、また指導者の立場の人からすれば「それくらい」と思う内容かもしれませんが、子供やピアノに関わらない人からすれば「ドの場所の認識すら難しい」ということはよくある話です。
このレッスンは、ピアノのレッスンの中でもとても重要なので繰り返して染み込ませることをお勧めします。
前回に引き続き、2回に分けて「体験レッスンをイメージ」した記事を書いてみました。
この2回分の記事を1回で最後まで進めてしまう生徒さんもいるでしょうし、1回目の記事の途中までしか進めない生徒さんもいると思います。
進み方や内容は、もちろん臨機応援に相手に合わせてアレンジをする必要があります。
導入・入門期のレッスンはその生徒さんにとってとても重要ですので、くれぐれも繰り返して染み込ませるレッスンをされると良いのでは?と思います。
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