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ピアノの生徒が出来ない、やってこない理由は何だろう?
私自身、教え始めた頃は「何度も教えているのに、どうしてこの生徒さんはやってこないんだろう?」「どうして出来ないんだろう?」と思うことがたくさんありました。自分自身の子育てや今までピアノを教えてきた経験で、今はその理由が分かるのですが、当時の私は不思議で仕方がありませんでした。今回はそんな話をしようと思います。
「わかった」「わかりました」という言葉の裏側・・・
この「わかった」「わかりました」という言葉は、私は「魔物の言葉」だと思っています。というのは「わかった」の一言はあまりにも便利な言葉すぎて、いろんな解釈もできるし人によって色々な使い方があるからです。特に子供の場合は本当に微妙です。
教える→「わかった」と言われる、
先生からすれば、「わかった」→「理解してくれたんだ」になりますよね?ところがこの「魔物言葉」は・・・
生徒が「分かった」というときは・・・
- 全然わからないんだけど、めんどくさいから「わかった」って言っておけばいいや。
- 「わかった」って言っておかないと、怒られそう・・
- 今、なんて言えばいいかわからないから「わかった」を使おう
- なんとなく分かるけど、どうすれば良いか「わからない」
- 言っている意味は分かるし、どうすれば良いかも分かるけど、今はできない
- 言っている意味はわかる、どうすれば良いかもわかる、→ 今できる!
段階はもっとあるかもしれませんが、上の方ほど「わかってないレベルが高い」です。
実は、教え始めたばかりの頃は、このレベルが分からなかったのです。今は、なんとなく相手の表情とか、態度とか言葉遣いとかでわかるようになってきましたし、こっちが分からないときには、
分かったを確認するために聞く言葉
- え?本当にわかってる? なんか「わかった!」って言えばいいと思って言ってない?
- 本当にわかった?今できなくてもいいけど、自分で練習してこれる?
- わかった?練習もしてこれる?もう1回やっておく?
- わかったんだ。今できる?じゃぁ、今やってみて。
- わかった?じゃぁ、口でいってみて・・
など、その時の状況に合わせて、こちらからも「わかった度合い」をチェックするようにしています。
この「わかった」だけでなく、言葉って使い方によっては「良い道具」にもなるし、「悪い道具」にもなるのです。
大人の生徒さん(中高生含)は、自分自身も気づいていない場合もある。
実は私も人のことは言えないのですが、心理学的なアプローチからすれば大人に分類される生徒さん(中高生含む)の場合は、潜在意識と顕在意識がありますので、顕在意識(うわべ的)には理解できていても深層心理の中(潜在意識)で納得できていない場合もあります。
どういうことかというと、納得できない言葉に対しては「行動できない」というのが人間なのです。
大人の場合、言っていることはわかるんだけど「なんかその気になれないんだよなぁ」とか、「なんとなくスッキリしない」とか、そんな感じの時です。
私も生徒の立場になる時があるので、「なんか先生の言う通りに出来ない」って時は、「自分の中に何か引っかかるポイントがあるんだな」って思うのです。そしたらその原因を探るように自分の心と向き合ってみます。
逆の立場で言えば、生徒も「納得できなければその行動はしてこれない」のです。
親でさえも、子供をコントロールなんてできない!
これは子育てをしたことがある方ならこの言葉の意味がよくわかると思います。
もしくは子供の立場で考えてもらえばわかるのですが、大人になってからだって「全部、親の言いなり」ってはなかなかできないですよね?
これはどういうことかと言うと、親と子は「別人格」というところに起因しています。
親だからと言って、全て親の言う通り・・・なんて、ある程度の年齢以上の人に対してだったら「ちょっと大丈夫??」って思っちゃう部分もありますよね?ましてやピアノの先生なんて他人中の他人、そんなに言うことなんて聞くはずはありません。
でも、本人が納得して「あー、確かにそうだな・・ そうしよう」って思うようになれば、そのひとは行動します。
逆からいえば、その生徒が納得できるようなことが伝えられなければ、いつまでたっても「できない」し「やってこない」と言うことが言えます。
やってこない・練習してこないのは先生の問題かも??
実は私もこのタイトルの問題に気づくまでにだいぶ時間がかかったのです。
生徒がやってこない、出来るようにならない→生徒が悪い・・こう思っていた時期もありました。でもね、生徒って受身なんですよね。特に初心者や子供の場合、受身なんだから「どうにもできないし、どうにもならない」と言うのが事実。
「与える側の発信」で「受け取り側」のレスポンスが変わる ・・なので、
与える側が良い発信→ 生徒は、良いレスポンスができる
与える側が悪い発信→ 生徒は悪いレスポンスしかできない。
これが「教える」←→「教えられる」の法則。
もし、この記事を読んでいらっしゃる方が「先生の立場」の方だったら、思い通りにならないのは相手の問題じゃなくて「自分自身の問題」だし、逆にこの記事を読んでいらっしゃるのが「生徒の立場」の方だったら「思い通りにならないのは<<あなた>>が悪いわけではないかもしれないのです。
この内容も、とぉーーっても奥が深い内容なのなで、もうちょっと詳しい内容はおいおいお話ししていきますね。
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あなたがピアノで幸せになるのを応援しています。
今日も訪れていただきありがとうございますm(._.)m
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