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50代で緊張を乗り越えた方法
私のところにレッスンに来られていた50代の女性が無事音大大学院のピアノ科の入試を突破。来年の4月から何十年ぶり?の女子大学院生になることが決まりました。
今回の記事は、前回の記事→レッスン生の方が「音大大学院」の入試に合格しましたの続編になりますので、前回の記事をまだお読みでない方は、先に前回の記事をお読み下さいね。
今回は特に「緊張にどうやって対応していったのか?」について、私の方でしつこく聞き出した内容がありますので、それについてお伝えしていきます。
この内容は、私のブログ読者の方やメルマガ読者の方にとってはかなり興味深いテーマだと思いますので、どうぞ楽しんでお読み下さいね。
Q コンクールなどに出場しまくって、緊張の度合いは変わってきましたか?
もともと人前で演奏するのは好きなタイプだったのですか?
私は50代半ばで、それまで趣味でピアノサークルに入って人前で演奏することもなくはなかったのですが、元々がものすごく緊張するタイプだったので、それを乗り越えられるのか?不安はたくさんありました。
でも、工夫次第でその不安は軽減するということがわかって来ました。
コンクール出場は数をこなすと緊張しなくなりますか?
どういうきっかけでコンクールなどに出場することになったのですか???昔から出場していたのですか???
コンクール出場は今年で2年目です。昨年は先生に言われて渋々?行きました。
音大大学院の入試では、他の方(若い学生さんたち)と同じ舞台で戦わなければなりません。
私は他の若い人たちとは違って、コンクールに出場している回数が少ないので、とにかく回数を重ねようという気持ちで参加していました。
今年は試験慣れのために、3月頃からコンクールだけでなく、参加者募集している発表会やサロンコンサートなどに参加しています。
慣れるとは恐ろしいもので、昨年までは2曲くらい弾くだけで大騒ぎだったのですが、最近ではやっと「今日は10分弾くだけだから楽だわ」みたいになってきました。
緊張は克服できましたか???
今でこそ、コンクールに出られるようにはなってきたのですが、その前というのは、この10年間、2年に1度くらい発表会に参加してきましたが、本番が近づくと気が重く、当日は朝からお約束の大緊張。これを何とかしたいと思い、「ピアノ 大人 緊張」などと検索して調べてみました。参考になるブログなどがたくさんありましたが、共通している教えは、「結局は慣れ」「回数をこなす」。確かにそうだよなあと納得し、コンクールや発表会などにどんどん参加申込みすることにしました。その後1回目の本番。弾き始めて30秒くらいのところで突然、「わからなくなったら、どうしよう」という考えが浮かび、そうしたら本当に次の音がわからなくなり、(今思い出しても恐ろしい。白い鍵盤と黒い鍵盤がライトに照らされていて、えっこの中のどの音なの?!と悲鳴をあげる自分自身・・・)、とんでもなくねつ造してわかるところまで飛ばしました。やらかした後って妙に落ち着くものですね。その後はまあ何とか最後までたどりつきました。家に逃げ帰って解決策を検索しました。そして「おお!」と思ったのは Minna 先生のブログでした。「演奏する時に考える」ことをあらかじめ決めておく。本番でわからなくなったのは技術的には簡単なところで、だからこそヘンな邪念が入る余地があったのでしょう。早速この案を取り入れ、フレーズごとに楽譜に「考えること」を書き入れて、練習の時には考えながら弾くようにしました。(例えば「両手そろえて」「キレよく」「メロディだして」など)そうすると、緊張のあまり「きゃー次難しいところで絶対間違える~」などと、ひとりで頭の中で興奮してるヒマもなくなりました。
呼吸だけはコントロールできる。
実は、もう一つ Minna 先生のブログの情報ですが、重要な教えがありました。☆ 息を吐く&吸う箇所を決めておき、練習の時から行う。そう、「呼吸」です。酸素を脳に送ることで冷静さを得られるので、普段から呼吸の練習もしておくことで本番でも実践できるということですね。これもすぐさま実行しました。それから本番にどんどん参加していきました。10回以上です!演奏時間はいろいろで、6分位、10分位、25分位の時もありました。始めのうちは、もちろん緊張、そしてとんでもない間違いをする。の連続でした。でも、いつの間にかその度合いが減ってきたのです。以前はもう2週間位前から本番のことで心身共にブロックされていた感じだったのに、だんだん「あ~明日のコンクールは有楽町線だっけ?」みたいに。
緊張はなくならなかったが、緩和はできる
結局、Tさんにとっての「緊張」ってどういうものと表現することはできますか?
私の最終的な緊張に関しての感覚は、「緊張は無くならないけど、緩和はできる」と思うようになりました。演奏曲も、それまでは6分位弾くのが寿命に関わるがごとく大騒ぎでしたが、そのうち「今日は10分だからラクだわ」と(いや出来はともかくとして)。もちろん、ピアノの練習はしました。それから、上記2点の他にも直前に軽い体操をしたり、ブドウ糖飴を口にほおりこんで水を飲んだり。勧められていることをいろいろ試してみて、自分に合うものを見つけて取り入れました。そして最終的にわかったのは、よく言われる「緊張はなくなることはない」です。でも「緩和はできる」のです。
緊張しつつ、良いパフォーマンスを目指すコツは?
Tさんのこれまでの経験で構いませんので。Tさんなりの克服方法を教えてもらったも良いですか?
緊張を味方につければパフォーマンスが向上する???
今の私では、「むしろ良いパフォーマンスは緊張から生まれる」「緊張を味方につけよう!」です。(まだその域には達していませんが・・・)ある方がブログに「これは何回位の回数ではなく、何十回必要。何十回も失敗するかもと恐怖するのは気が滅入るけど・・・」という意味のことを書いておられましたが、ほんとにそうだと思います。でも、Minna先生もおっしゃってるではありませんか。「失敗を受け入れなければ成功も手に入らない」って。真実だと思うし、やってみればできることだと思うのです。
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- 50代のレッスン生の方が「音大大学院」の入試に合格しました。
あなたがいつもピアノで幸せで入られますように。
いつも応援しています。
今日も訪れていただきありがとうございます。
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