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ピアノと音楽と人々の素敵な出逢い
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ピアノde幸せコンサルタントのMinna です。
日本ではピアノという楽器は、高尚なイメージ」「とっつきにくイメージ」「堅苦しいイメージ」が付いて回ることもあるかもしれません。
ピアノは、コンサートホールなど音響設備の整った場所でちょっとあらたまって聴くようなイメージがになってしまう人も多いようですね?
確かに、「ピアノ」にまとわりついているイメージは、堅苦しく、クラッシックに関わらず、ジャズでも他の音楽でもそうなってしまうのかもしれません。
でも、ピアノがあることで「ふと街角で音楽に出会えた」ら、それはとても素敵なものではないでしょうか?
・街のどこからか聞えてくる音楽に誘われて足が音のする方に向かってしまったとか、
・通りすがりのピアノの音に思わず足を停めて、時間の経つのも忘れて聴き入ってしまった
という経験をお持ちの方は沢山いらっしゃると思います。
それが、思わぬ出会いとなって音楽の道を志すきっかけになったり、心のこわばりが溶けていって思わず足どりまで軽くなるような素敵な出逢いがそこにはあります。
実は、近年、日本でも多くの場所に設置されている「ストリートピアノ」は、
音楽と人々とピアノを結びつけるとても大事な役割を果たしてくれるようになってきました。
今回は、そんなストリートピアノについてお話ししていきたいと思います。
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〇ストリートピアノって何???
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ストリートピアノとは、文字通り、街角におかれたピアノです。
街中にあって、誰でも自由に弾けるようになっています。音楽を通して、同じ場所で同じ時間を共有し、人と人の繋がりを創造していこうという想いが込められています。
ストリートピアノの設置場所は、ターミナルや街角の広場や路上等多岐に渡りますが、多くの人がそれに触れることができます。
そこでは、ミュージシャンによるコンサートが行われることもありますし、そうでない普通の方がピアノを弾いている時もあります。
〇海外でのストリートピアノをめぐるプロジェクト
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海外の街角に設置されたストリートピアノについては、世界的に繰り広げられているプロジェクトがあります。そのプロジェクトの名前は「Play Me、I’m Yours」というものです。
直訳すると、「私を弾いて!私はあなたのものよ!」といった感じになるのでしょうか?素敵な言葉ですね。
このプロジェクトは、2008年のイギリスで始まったものです。
バーミンガムの市街におかれた15台のピアノで、多くの人が演奏を行ったのでした。
そして、その後、このプロジェクトは広がりを見せ、8月にはブラジルサンパウロ、2009年1月にはオーストラリアのシドニー、アメリカのニューヨークといった具合に全世界的に展開されていきました。
その後も、広がりと見せたこのプロジェクトにより、街角に出現したピアノは700台以上にものぼり、500万人以上の人がストリートピアノに触れたと言われています。
〇日本でのストリートピアノをめぐるプロジェクト
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日本でのストリートピアノは鹿児島でのプロジェクトがその始まりとも言われています。
古くなって眠っていたピアノを調律し装飾を施し蘇らせて商店街に置くことで、ピアノとともに商店街の活性化につなげる、そんなイベントでした。
誰かがピアノを弾き、その音に誰かが足をとめ、足を停めている誰かがまた誰かを呼び寄せる、それが、人と人の繋がりを造り、心にやすらぎを生み出し笑顔を作るという想いが込められたものでした。
その後、東日本大震災から2年後、南三陸町で鹿児島の商店街経由で送られたピアノによって「ストリートピアノでつなぐ祈りのハーモニーコンサート」という催しが開かれました。ここでも、ピアノが縁を作ったわけです。
また、国立市が市制施工50周年事業として、「Play Me、I’m Yours Kunitachi 2018」というイベントを開催しました。
店先や大学の門の前など市内10個所に市民から寄贈されたピアノに調律や装飾が施されて設置されたようです、ピアノの横には「どなたでも自由に弾いて頂けます」という看板とともに。
〇ストリートピアノの魅力
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ニューヨークでストリートピアノによるイベントを開催している「Sing for Hope」とい う団体では、ストリートピアノについて、こう言っています、「個人とコミュニティーを結び付け、人々の感性やコミュニケーションをより良いものに高めていく力がある。」と。
この言葉に込められた想いのとおり、そこで、演奏しているのがプロであれアマチュアであれ、音楽には人を癒し、結びつける力があることは言うまでもありません。
そこで、人は、そこで、ふとした縁を感じ、生きる力のようなものを貰っていくのでしょうか。
また、何時の時代でもストリートミュージシャンというのは存在していました。
多くは、弦楽器や管楽器などの演者です。しかし、ピアノの場合は、そういう訳にはいきません。
一方で、ピアノの音の魅力・力というものは間違いなく、大きなものがあります。音楽とは、人々の暮らし・人生とともにあるものだとすれば、ストリートピアノの持つ役割も大きなものだといわざるを得ません。
〇日本でストリートピアノに出逢える場所
先ほど述べたストリートピアノに関するプロジェクトによって設置されているピアノは、鹿児島県、宮城県、そして宮崎県にあります。
それぞれ商店街の中などにあります。その他にもストリートピアノに関する情報を集めてみました。
もちろん、ストリートピアノにはイベント用に一時的に置かれたものもあるでしょうし、管理されている方のご都合でなくなったものあるかもしれませんので、出会えれば幸運かもしれません。いくつか挙げてみます。
・横浜市「関内」の地下街
横浜の関内の地下街にあるマリナード広場では「馬車道・マリナード・伊勢先町」の頭文字から「BMIストリートピアノ」と名付けられたピアノが設置されています。
・JR品川駅
2019年1月12日から27日までの期間限定ですが、「LovePiano」と名付けられたピアノがヤマハによって駅構内に設置されました。また、2018年9月15日から17日の3日間は、新宿駅南口に同様のペイントピアノが設置されていました。
・都庁
東京都では2018年6月に、新宿の都庁舎1階に都民から寄贈された、使われていないピアノ1台を設置するプロジェクトが「都庁おもいでピアノ」と題して実施され、2月に設置される予定です。
・神戸市
神戸市のハーバーランドの地下街「デュオこうべ」の片隅には、「ご自由にお弾きください。」という看板とともに1大のピアノが神戸市によって設置されました。
・金沢駅
新幹線の開通で賑わう金沢駅では、地下のフロアに小学校で使われていたグランドピアノが設置されました。小学校での役割を終えたピアノが「思い出のピアノ、ご自由にお弾きください」という看板とともに、命を吹き返しました。
以上、ストリートピアノに関する情報を集めてみました。
音楽というものが、どんな発展を遂げたものであっても、元をただせば大衆の間からスタートしたものだとしたら、ストリートピアノというのは、原点回帰のもののようなものかもしれません。
また、演者側から見ても、ストリートミュージシャン同様、音楽を聴きにわざわざ来たのではない通りすがりの人の足を止めることができたというのは、この上ない幸せかもしれませんし、人前で演奏することで、そのスキルは上がっていきます。
もちろん、そんな音楽にたまたま出会えたとしたら、それは、とても素敵なことですね。
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