目次
あなたは『貯金の曲』を持っていますか?
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スタッフの Sayaka です。
今回は、「貯金の曲」と言うテーマでお話をさせていただこうと思います。
みなさんは『貯金の曲』という言葉をご存知でしょうか?
私はMinna先生の元でピアノを勉強する中で、その言葉を知りました。
貯金の曲とは、
『友人関係で言えば長くお付き合いしていく「親友のような関係の”曲”のこと」です。
ピアノを始めた時から、一つの曲を練習し続けている方もいらっしゃれば、様々な曲を幅広く練習されている方もいらっしゃるかもしれません。
全てに通ずる『貯金』のメリット
私はピアノの経験自体は浅いので説得力に欠けるかもしれませんが、
ダンスの世界では『貯金の踊り』という表現が『貯金の曲』という言葉と同じ意味を持つと感じています。
私が現役時代は、年間5,6本のコンクールの他に発表会や練習会などの人前で踊る機会があります。
基本的には1年間、同じ作品、踊りで様々なコンクールに出場して、その作品への理解や表現を磨いていきます。
目安としては1年ぐらいで違う作品に切り替えますが、1年間同じ作品をひたすら練習いて、追求していくことになります。
練習や本番を重ねて、
『もうこれ以上はない!!!』
という境地までたどり着けると、本番では緊張するというより、とても落ち着いて集中力を保ったまま出番を迎えることができます。
逆に不安な部分や気になることが残っている場合、または満足のいく練習ができなかった場合は本番前緊張することが多いです。
このようなことってそっくりそのままピアノのコンクールや発表会にも当てはまるのではないでしょうか?
暗譜ができないのはあなたが馬鹿だから?
以前セミナー生の中に
「発表会で暗譜での演奏ができません」
という悩みをお持ちの方がいらっしゃいました。
最初は「記憶力がないのです」と自己否定されていましたが、
お話を伺ってみると、この方は発表会の度に曲を変え、一つの曲を長く練習し続けた経験がないという事実がありました。
つまり発表会や演奏会の度に曲を変えていくことは、演奏のレパートリーは増えていくかもしれませんが、『貯金の曲』にはならないかもしれません。
ピアノの自信と『貯金の曲』との関係
「自分のピアノ演奏に自信がありません」
という方にもこのことが当てはまるかもしれません。
または「貯金の曲」を持っていたとしても、
その人の「心の癖」で「自分の良い面に目を向けられない」という場合もあるようです。
その場合は、ご自身の「心の癖」を見直していくことで、同じ貯金の曲であっても捉え方、考え方が変わるという事実があります。
しかし貯金の曲の有無は最終的には『自信』に結びついていくように思っています。
『貯金の曲』を通して一歩先の世界へ…
まずは自分で貯金の曲を見つけること
そして「もうこれ以上練習できない!」と思うぐらいの弾きこみをしてみると、
その先の世界が見えてくるかもしれません。
その先の世界というのは、
表面的な練習では気がつかなかった部分、その曲の捉え方や表現、理解までも、
広く浅く演奏する曲に比べ物にならないぐらいの「深み」が出てくると思います。
そして自己評価が100点満点になるぐらいの貯金の曲を育てていくことで、
あなたのピアノ演奏における自信の度合いは少なからず変わっていきます。
そしてピアノとの付き合い方は人それぞれですので、
貯金の仕方も人それぞれのペースで積み重ねていけば良いのかな・・・と思ったりします。
『貯金の曲』はあなたの宝物になる
ピアノにおける貯金の曲とは、
ある意味、おじいちゃん、おばあちゃんになっても死ぬまで新しい発見ができるパートナー的存在になる曲なのかなと感じています。
年齢を重ねて、その曲に対する「感情」や「感覚」の変化も味わいながら、
楽しい時に弾く 貯金の曲
哀しい時に弾く 貯金の曲
怒っている時に弾く 貯金の曲
もしかしたら「他界する寸前に弾く」 貯金の曲
弾くシチュエーションや感情によっても、貯金の曲に対する感じ方が変わります。
自分の人生や生活を共にする、
「長い歳月をかけて練習」し、理解を深め、想い入れのある『貯金の曲』というのは、
作者や作曲者を超えて、
『あなたの曲』になっていくのかな?と感じています。
そして、それはあなただけの生涯、唯一無二の宝物になるのかもしれません。
あなたのピアノライフが輝き続けるのを
いつも応援しています。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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