ピアノ演奏が上手になってくると「仕上がりには終わりがない」ことが分かります。
ピアノが上達してきて、ピアノ曲を仕上げようとすると、だんだん仕上がらなくなってくる事実に気づかれると思います。でも、これは経験して分かることで最初の段階では一体どういうことなのか?全く理解できないものです。実は、ピアノも初心者のうちには形だけを仕上げるのに必死ではっきり言って「中身までは見えていない」という状況です。なので「すぐ弾けるようになりました」という言葉が出てくる方はまだピアノの世界の入り口にいると思って良いと思います。ところが、上手になってくると色々とアラが見えたり、中身が見えるようになってきます。そうなってくると、特に大人の方の場合は、曲がいつまでも仕上がらず、イライラするということもあるかもしれません。
自分が弾けのるかな?と思ったら、いつまででも弾けない
大人の生徒さんで「この曲弾けるようになりますかね?」と聞いてこられた生徒さんがいました。
私は、「弾けるようになると思えば、弾けるようになります。でも、弾けるようになるのかな?とずっと思っていたら、いつまでたっても弾けるようになるのかな??になると思います」と答えました。
これって、意味、通じてますか?
もう1回言いますね。
本人は「弾けるようになるのかな???と思っている」← ずっと「弾けるようになるのかな?」と思っているのであれば、いつまでたっても「弾けるようになるのかな?」の状態からは抜け出せないのです。
なぜなら、これは誰の問題でもなく「本人の問題だから」。
もうちょっと具体的にお話ししますね。
例えば、その生徒さんが上手になって、「ほぼ最後までその曲を弾けるようになった」という事実があったとします。先生である私が「だいぶよくなりましたね、弾けるようになりましたね」とその人に伝えたとしても、その本人が「ここが気に入らない」「ここが弾けていない」と思っていたとしたら、「いくら他人が弾けてますよ」と言ったところでその言葉は無駄なのです。
前に別の記事でも書きましたたが、その曲が弾けているか弾けていないか?は他の人が決めるのではなくて「自分自身が決める」のです。
曲の仕上げに「終わり」はないという事実
私の場合ですが、ピアノの曲を仕上げることには終わりがないと思っています。
つまり「完成」ってないんじゃないかと思っているのです。
「未完成の状態」が「完成」の状態だと言い換えても良いかもしれません。
生徒さんたちにも「曲には終わりはないからね、来年演奏したらまた別のその曲が出来上がるんだからね・・」とよく伝えます。
同じ曲で、同じ演奏者だったとしても、その生徒が「小1の時に弾いた曲」と「小学校5年生の時点で弾いた曲」は全く別物。そして、同じ曲をその生徒が中学生になったり、高校生になったり、大人になって、おじいちゃんになってから弾いても良いと思うのです。
また、同じ生徒(人間)でも、小1の時のスキル、少5のスキル、中学生、高校生、大人になった時のその人の演奏能力も全然違うものになっているはずなので、演奏の曲もいつも進化しています。
そして、その時点で弾いた曲に良し悪しとか、上手下手ということは全然なくて、全てが最高作品だと思うのです。
なので、ピアノの演奏曲はいつまでたっても進化し続けているし、いつまでも愛すべき存在になっているはずだと思うのです。
なんとなくでも、「曲に終わりがない」という言葉の意味をご理解いただけたでしょうか?
そして、どんな時点でも「弾けている」と自分が思えば、いつでも「弾けている」のです。
今日は、分かる方にはものすごく「分かる」メッセージだと思うのですが、
分からない人には「全然分からないメッセージ」になってしまいましたね(汗)
少しでも、この言葉の意味が広がってくれたら良いなぁ・・と思います。
この記事が、どなたかのお役に立てたら嬉しいです。
いつも、あなたがピアノで幸せになるのを応援しています。
今日も訪れていただきありがとうございました。
・・・
・
メルマガ、スタートしました。
「幸せピアノ」メールマガジン始めました。美しい音、幸せマインドetc….
・・・・・・
こんな記事もお役に立つかも?? ↓↓↓
本当に正しいピアノ演奏の方法、鍵盤の押し方を知っていますか?
お礼を伝えさせてください。
大人になってピアノを再開し、毎日の練習を5年ほど頑張って来ましたが、最近では練習するほど下手になってる、昨年はもっとうまく弾けていたと思えてきて、気持ちが辛くなっていました。先生はうまく弾けていると◯をくれますが、自分ではちっとも納得できていませんでした。
それは下手になっていたのではなく、ここが気に入らない、もっとこう弾きたいと、実力が上がって色んなことに気づけるようになったのだと、こちらの記事のおかげでモヤモヤが晴れました。
曲に完成はない、来年は別の仕上がりになる、弾けているかは自分次第、すごく納得できました。
大好きなの曲の演奏が進化できるように、その時の仕上がりを楽しみながら、これからもピアノに向き合っていきます。
本当に救われました。感謝です。
こちらのコメントに気づかずに大変失礼いたしました。
お役に立てたようで良かったです。
ピアノ演奏を楽しんでくださいね。