視野を変えると違った世界が見えてくる。教え方、教わり方も変わってくるかも?
実は私は12日間ほどお休みをいただいていて、東ヨーロッパに出かけておりました。・・というと優雅?そうな旅行に感じるかもしませんが、チケットはお金を使わないでマイルでGet、現地ではアパートを借りて半自炊の生活。(だから面白いんですけどね)
セルビア人の友人に案内してもらって色々と回ってきました。
海外旅行に行くと、日本にいるだけではわからない視点を色々と持つことができて、そっか、そういうふうに受け取るのか・・とか?確かにそういう考え方もあるな・・とか、色々勉強になります。
その色々な考え方のひとつにもなるのでしょうが、今回は、ピアノを教えていらっしゃる方から頂いたメールに対してのアンサー記事としてお送りしたいと思います。
頂いたメールの内容はコチラ↓↓↓
いつもブログがメルマガを楽しみに拝読させていただいております。
私は、ピアノを教えています。
大人の生徒さんのピアノの教え方についても勉強になります。
ありがとうございます。お忙しいのに、こんなにたくさんのことを、伝えてくださって、きっと時間の使い方も上手なのですね。
ご自身の、ピアノ練習の時間もあると思います。
私など、生徒には、忙しくてもできるはず、などと、言っておきながら、いろいろな雑用をしているうちに、あ、もうこんな時間!!
少ししか弾いていない!
と、なることもしばしばです。おはずかしいです。自分がこんなだから、生徒がなかなか弾けるようにならないのかもしれません。
メルマガを書いてくださっているMInna様を見習って、頑張りたいと思います。いきなり、勝手なことを書いてしまって申し訳ありません。
ありがとうございました
メールの内容はこんな感じです。
このメールから色々感じた部分がありましたので、私が感じたことをお話しさせていただきますね。
>ご自身の、ピアノ練習の時間もあると思います。
>私など、生徒には、忙しくてもできるはず、などと、言っておきながら、
>いろいろな雑用をしているうちに、あ、もうこんな時間!!少ししか弾いていない!
>と、なることもしばしばです。おはずかしいです。
以前の私も、この方がメールに書いてあるような同じように思っていた時期がありました。
でも、今は全く違った考えを持っています。
以前は私も、「私は先生なんだからしっかり練習しなきゃいけない!」と思い込んでいました。
今は、弾きたい時には弾くし、弾きたくない時、時間が取れない時には仕方ない、それでいい・・・と思えるようになりました。
ピアノとの関わり方って人それぞれだと思うのです。
例えば、人前で演奏するのが大好きな人、パフォーマンスが大好きな人、人前で弾いているだけで幸せな人、練習そのものを全く苦にしない人(つまり楽しいから練習という感覚がない人)etc・・・
私の場合のピアノ演奏は、自分を癒すためのもの。人に見ていられるのはどちらかというとイヤ。苦手。本当にイヤなのです。でも、弾いていると気持ちが良いから弾く・・・そんな感じです。
あとは、人を伸ばすのが好き。
どうしたらこの人の演奏を伸ばせるのか?どう言えばこの人にこの言葉が通じるのか?どうすれば伝わるのか?そんなことは寝ている時以外はずっと考えています。
なので、ピアノの練習はしていなくても、寝ている時間以外は常に生徒さんたちのことを考えています。そして指導法(伝える方法や実験方法)を考えています。
それを考えて伝える、うまくいかなかったら次の手を考えて伝える・・それが楽しくて仕方ないのです。
なので、ずっとピアノを指導するということが頭から離れないという感じです。
最近、それでいいんじゃないかな???って割り切って思えるようになりました。
「それが出来るスキル」と「指導するスキル」は全く別のもの
違う例をあげてのお話をしますね。
例えば、テニスの 錦織圭選手 は、ご存知の通り日本ではダントツに上手なテニスプレーヤーです。
ただ、錦織選手が他のプレーヤーさんを指導されるとした場合を考えると結果はどうなのかはわかりません。錦織選手より生徒を伸ばせる先生は沢山いるかもしれません。(いないかもしれません。わかりません)
その一方、自分は全然そのスポーツができないのに指導だけできてしまう人もいます。
テレビなどでも紹介されていますが、自分は吹奏楽の吹の字も知らないし、自分自身は楽器すらできないけれど、自分の生徒たちを吹奏楽コンクールで金賞に導いてしまう顧問の先生もいますね。
また、サッカーとか?野球などのスポーツ系の部活でも、ご自身は全くそのスポーツは出来ないのに、生徒たちを甲子園に出してしまう監督やコーチの先生etc…..???
つまり、何が言いたいかというと「自分ができる」ということと「人を伸ばせる力がある」ということは全く別のスキルだということをお伝えしたいのです。
また別の観点からのものの見方についてお話しさせていただきますね。
私は英語(英会話)を学ぶということとピアノを学ぶということはとても共通点があると感じています。
英会話の場合は、最終的には「英会話ができるようになれば良い」という目的があり、それに向かっていくならばどんな方法(アプローチ)でも良いのではないかと思っています。
一方、ピアノも最終的には「ピアノを楽しんで弾けるようになれば良い」という目的があり、それに向かっていくならばどんな方法(アプローチ)でも良いのではないかと思っています。
英語の方が一般的なので一般の方にはわかりやすいと思うので、英語を例にあげてお話をしていきたいと思います。
英語(英会話)に関しては、何もわからない時期からいきなり英語圏に行って生活しながら英会話を身につけるというのも方法のひとつだと思います。
また日本人の場合は、中学時代から英文法などは徹底的に学校で訓練されますので、読み書きはできるけれど、聞くことと話すことが苦手という日本人が多いという事実はみなさんご存知の通りです。
私ごとですが、私の娘は英語が好きで得意な科目のひとつです。なので、大学受験の時にもほぼ英語で受かったようなものでした。私の英語力と比べると、おそらく偏差値で言えば20以上違うのではないかと思うのです。
ところが、たまたま私の場合はこの3年ほど毎日オンライン英会話で外国人の先生と話をしていることもあってか?娘と私と2人で海外旅行に行くと、娘には聞き取れない単語や会話が私には理解できるということもあるのです。
この事実を知った時には私はとても驚きました。
この話で何が言いたいのかというと、英語(英会話)というひとつの学びの中には、文法、単語力(語彙力)、発音、ヒアリング能力(聞く)、自分の言いたいことを伝える能力、相手の言うことを聞き取り咀嚼する能力etc….. などたくさんのスキルが必要で、Aさんがこの全部の分野の半分が得意で、Bさんがこの能力の別の半分の能力が得意だった場合、どっちが上とか、どっちが下とか言えないと言うことを今、お伝えしたいのです。
ピアノを弾けない先生は本当に教えるのも下手なのか???
話をピアノの話に戻しますね。
このサブタイトルの話は、私自身も長年悩んだテーマでした。
実は、私のところに今来てくださっている生徒さんと言って良いのか?とにかく私が演奏方法や演奏の時の身体の使い方についての知恵を分かち合いさせていただいている方の中には、プロの演奏者の方々(数名)や教えていらっしゃる方、また音大をこれから受検されようとしている方もいらっしゃいます。
もちろん、曲にもよるでしょうが(ピアノ曲には特徴があって曲それぞれに得意な部分、苦手な部分というのもありますので何とも言えませんが)、人前での演奏という部分においては、私よりも数段実力が上と思う方がたくさんいらっしゃいます。
でも、私自身、その方々にアドバイス出来てしまうのです。
どうすればその方々の演奏の悩みを解決できるのか?その人ならどうすれば良いのか?お伝えできるのです。
理由はわかりませんが、出来てしまうのです。
だからでしょうか?遠くからレッスンに来ていただけています。
なんで私のところにレッスンに来てくださるのか?私にはその理由はわからないのですが、おそらくその方々にとって得るものがあるのだと思うのです。(時間を見て、その方々にその理由を聞いた内容のものがあるので、それもご紹介していきますね)
そういう意味からも、どうやら弾けるというスキルと、その人を伸ばせるというスキルは全く違うものだということは事実のようです。
ちょっと長くなってしまいましたが、
もし、あなたが教えている立場の方だとして「自分が練習してない先生だからダメな先生だ」と思い込んでいたり、
自分の演奏が上手じゃないから「ピアノの先生としては劣っている」と思い込んでいらっしゃるとしたら、それは全くの間違いかもしれません。
また逆に、とっても演奏が上手な先生に指示されてて(その先生から教わっていて)、その先生が言うように出来ないから自分はダメな生徒だとか、
先生からそれはダメと言われていて自信を失っていらっしゃる方がいたとしたら、もしかしたら他の先生からすれば、全然ダメな生徒じゃないかもしれないし、別の角度から見たら、あなたならではの良さがあるかもしれません。
ぜひぜひ自分が今思っていることが、絶対そうだ!!!と言うことはない可能性があることを心に止めていただけたら・・・と思います。
私自身、まさか国文科卒業のピアノ講師である私が、国立の音楽系の大学を卒業された方に演奏アドバイスをしているとか、演奏者の方に演奏方法をお伝えしているなんて、以前は全く予想もしませんでした。
でも、今はなぜか?皆さん時間をかけて、ワンポイントレッスンだけでも・・・と来てくださるようになりました。
自分の枠を自分で勝手に決めないでくださいね。
あなたがピアノで幸せになれるのを、今日も応援しています。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
ピアノの幸せ配達人・Minnaでした。
なるほど。
いかにその道のプロでも、
その人自身が気付かない部分
その人自身が見えない部分があって、
客観的にそれを指摘して、
改善なり、除去なり、する方法を考えることのできる人がいるわけですね。
なるほど。
今回も勉強になりました!
ありがとうございます!
はい、なので私も未だに先生のところに通っています^^