目次
ピアノ教室と音楽教室の違いって何???
今回は、「幼児向け、ピアノ(音楽教室)の選び方」という質問に対して、管理人・Minnaの意見を書いてみようと思います。
この質問は、実際に私の生徒さんからもよくされる質問です。
まず、ピアノ教室ですが一般的には個人レッスンが多いと思います。昔、ヤマハさんで(今も同じシステムがあるかもしれませんが)グループ個人というレッスン形態がありましたが、演奏を見ていただくのは個人なので形式としては個人レッスンだと思って良いでしょう。
一方、音楽教室というのはピアノ教室のような個人演奏にフォーカスするというよりは、グループレッスンの特性を生かしてグループでの演奏や音感教育にフォーカスした教育をしているようです。
このお話をする前に・・・
まず、前提として、私、管理人・Minnaには娘がいます。
彼女はもう社会人ですが、私自身も生徒の母親という立場を10年以上経験してきました(私の娘は別の先生のところでピアノを学びました)。
また私自身、25年間、大人・子供に関係なくピアノを教えてきています。
そんな経験から得た私なりの意見です。あくまでもこれが個人的な意見であることをご理解いただいた上でお読み頂きたいと思います。
幼稚園よりも前の時期(1歳半〜3歳)の音楽教育
この時期は子供の教室というよりも「親子教室」と言った方が良いでしょう。
まず、幼児期にピアノ、もしくは音楽教室に通わせるメリットをお伝えします。
- 耳が育つ(耳の成長は6歳程度で止まってしまうと言われています)可能性が高い
- リズム感が育ちやすい
- 感性や感覚が育つ
- 苦手意識を植え付けない
- 恐れを知らない
音楽教育でよく言われているのが「耳が育つ」「絶対音感が身につく」というものです。
6歳までの子供じゃないとこの耳は育たないと言われていますので、この能力を身に付けるのは、この時期しか得られない特権と言えるでしょう。
またリズム感や音楽的な感覚が育つのにもとても良い時期です。ただ、3歳未満の幼児は親がかりで動かなければ何もできません。
そういう意味でも子供を教室に連れて行くだけでも親にとってはかなりの負担になると言えます。せっかく教室に入っても親の都合で辞めるというのは子供にとってはどうなんだろう??という部分もありますので、少なくとも1年は続けられるか?を判断して入会されることをお勧めします。
絶対音感にはデメリットもある
「絶対音感を持っている」という言葉を聞くと、「すごいね!」「そんな才能あったらいいなー」というメリットの部分しか思いつかない方も多いとは思います。
ところが、実は、その逆、この絶対音感にはデメリットもあるのです。
私自身は絶対音感は持ち合わせていませんのでその「事実」は分かりませんが、勉強したところによると「全てが音階に聞こえてしまうので不協和音が聞こえると耐えられないほど辛い」というものです。
これは、私にもある程度イメージできるので、もうちょっと詳しく説明させて頂きますね。
絶対音感の持ち主が日常の生活が辛くなることがある
→具体的にはどういうことかというと、「聞いて不快な音」ってありますよね?
例えば「黒板を何かの物で擦った時のキキキーという音」とか「ドアが錆びついて開かなくなってしまって、無理やり開けようと思ったらギギギーッと気持ち悪い音が出てしまった」とか、こういうものも不協和音の一種だと言えます。
絶対音感の持ち主の人は、例えば、雨が降った場合、その雨の音が音階に聞こえてしまいます。なので雨のひとつぶ、ひとつぶがミラ、ソシ、ラレなど音階で耳に入ってしまうのです。1音ずつならまだしも和音、つまり同時になった時に気持ちが良い音がするとは限らないので、生きているだけでも(音が耳に入ってしまって)疲れるという現象が起こるのです。
こう言った意味もあり、才能や特技は良い面もある一方、辛い面(かもしれない?)もあるかもしれないので、早期教育全てがその子にとって良いのかどうか?は誰も(親であっても)判断できない部分だとは思います。
入園前音楽教育のデメリット
- 絶対音感は果たして良いのか?
- 親がたいへん(送り迎えや 他の子・親との付き合い)
- 別にこの時期じゃなくても良いんじゃない?という考えもある
絶対音感のことについては、前述していますのでここでは割愛します。
教室に入るということは、親の送り迎えが大変なのはもちろんですが、ついつい親が自分の子供と他の子供を比べてしまう可能性が高いということもあります。
これは、デメリットでもあり、メリットでもあるのですが、子供にはそれぞれ個性があります。音楽が得意な子もいれば、走るのが得意な子もいるし、お絵かきが得意な子もいます。なので、親がどんな状況であっても自分の子の個性を大切にしてさえあげられるのであれば、これはデメリットにはなりません。
ただ、私もこの時期はまだ未熟でしたから(今でも未熟な部分はたくさんありますが、それ以上に)、ついつい自分の子供と他の子を比べてしまっていたんですよね。「あの子の方が先に歩いたとか、喋ったとか・・」
逆に、自分をコントロールする自信がない親御さんは、このような教室に入らないという道もあるかと思います。
幼児期のピアノと音楽教育(3・4歳〜6歳)
6歳くらいまでのピアノと音楽教育についてお話ししていきますね。
幼児期の音楽教育のメリット
入園前の時期よりは、少しですが子供も自立してきます。というか?自立させていかなければならない時期です。
子供も幼稚園や保育園に通い、集団生活を経験していきます。
この時期の音楽教育の選択肢は、
- 大手音楽教室の幼児科など(グループレッスン)
- 大手、個人問わず、個人レッスンのピアノ
- 英語遊びの教室も選択肢の一つ
上記3つが考えられます。
ひとつずつ、その内容やメリット・デメリットを書いていきます。
大手音楽教室の幼児科など(グループレッスン)
何と言っても、グループレッスンは大手ならではです。以前は私もグループレッスンをやっていた時期もあるのですが、生徒さんを集めるのが大変(><) 。またカリキュラムも1年ごとに更新など、教室をやる側の負担がかなり多いきので大手さんじゃないとなかなか・・という部分はあります。
グループレッスンにもメリット・デメリットがあり、他の子と一緒にレッスンを楽しめるというメリットがある反面、グループなので学習の進度が自分のペースに合わないというデメリットもあります。例えば、すごく理解力のある進みが早い生徒さんにとってはレッスンがつまらなく感じてしまうかもしれないし、逆に理解力がちょっと・・という場合は付いていけなくなってしまうということもあります。
またグループレッスンの場合の多くが「演奏」に焦点を当てたレッスンをしていて、「理解する」「音符を読む」「演奏を深く掘り下げる」という面のフォローが足りない場合が多いです。グループレッスンで「楽譜が読めない」というのはよくある話で、実際、そういう教室から私の教室に動いて来られる生徒さんも多いのですが、それはその生徒さんが悪いのではなく、そのお教室がそういう教育を提供していないので、生徒さんが音符が読めるようになっていないのは当たり前のことなのです。
個人のピアノレッスン
どうしても大人の先生との1対1のレッスになってしまうので、お友達と過ごすのと比べると・・という部分はあるでしょう・また、幼稚園で集団生活を学習しているとは言え、まだまだ幼稚園児ですから学習という概念がその子の中に芽生えていない場合もあります。でも、ピアノレッスンは「学習」なので、そのあたりの訓練をしていかなければなりません。
どういうことかと言うと、子供はピアノ教室に「勉強するつもりで来ていない」と言うことです。子供の頭の中の認識では「ピアノ教室に行く→ピアノが弾ける」と言う図式しかありません。つまり「自分が学習する」と言う認識がないのです。なので、これをスムーズに行うためには、どうしても「親の協力が必要」となってしまいます。
この時期の子供は「言葉の理解力も乏しく」、相手が何を言っているのか?をちゃんと理解できない子も多いです。ですから、私のレッスンの場合ですが、お母さんには「通訳」をしてもらうようにしています。
私自身も、できるだけその子に合わせた説明をしてレッスンを進めているつもりですが、その子の親ではありませので「その子が納得する言い方」ができない場合が多いのです。ですから、「まずはお母さんに理解してもらう」→「子供に伝えてもらう」→「宿題をやって来てもらう」こういう形でレッスンを進めていきます。
このやり方のデメリットは、その子が小学校に入ってから(1年生〜3年生の間のどこかの時期に)、親抜きのレッスンに切り替えるという作業が必要になって来ます。その段階にシフトして行くために「親にも子供にも」意識の変化が必要になるので、先生としてはそこを上手にフォローして行くしかありませんし、親御さんも、上手に自分のポジションをフェードアウト(次第に存在を薄くして行く)して行く作業が必要になります。
英語教室やその他の幼児教室も。
実は、音楽教育を目的にしているのだけれど「英語教室」や「幼児教室」のその選択肢のひとつとして考えることもできます。ただし、この場合の教室の条件は、「歌や音楽を使って」授業を行なっているということが前提の教室ということは言うまでもありません。
特にMinnaの一押しは「英語で遊ぶ教室」です。英語で遊ぶをポリシーとした教室のほとんどは「歌」をふんだんに取り入れています。NHKの幼児番組「おかあさんといっしょ」や「えいごであそぼう」という番組は子供が大好きな番組です。これらの番組の特徴は「歌」が多いこと。歌は耳を鍛え、音楽の楽しさを子供にも伝えます。
音楽教室に入って、子供を比べてしまったり、音符が読めないことを気にするくらいなら、いっそのこと「英語の教室」に入って、子供には「歌と音楽」を楽しんでもらい、音楽教育を受けてもらうと言うのは如何でしょう??
また、これらの教室は「英語」にこだわる必要はなく、歌と音楽をふんだんに取り入れている教室であれば何でもOKです。
まとめ
今回は、幼児(2歳〜6歳児)にとってどんな音楽教育やピアノ教育があるのかをご紹介しました。
正解はありません。全てが正解です。
どうかそのお子さんの条件や性格、またご家庭の考え方に合った教室を選んでください。
・・・・・・
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