ピアノにハノンは不可欠。それって本当?
ピアノde幸せコンサルタントのMinna です。
先日行った無料個別相談会で、ハノンについての質問がとても多くありました。
早く上手になりたいんですけど、
・ハノンをやった方がいいですか?
・ハノンってなんでやるんですか?
っていうご質問も多かったので、今日はこのハノンについてお話をしていこうと思います。
いつもの通り、同じ内容を動画でもご紹介していますので この記事の最後に貼り付けておきます。参考になさっていただければと思います。
内容としては、
・ハノンって何?
・ハノンの中身とは?
・ハノンを使う目的
・ハノンが必要な人・不要な人
そしてその理由などについてもお話ししていきますので、最後までよろしくお願いします。
この記事に該当する人は???
今回のお話は、「趣味でピアノを楽しみたい」そういう方向けのお話となります。
以下のような
・音大に行きたいかになりたい
・プロの演奏家になりたい
・教える人になりたい
プロや指導者になりたい方にとってのお話とはまた違うものになりますのでご了承ください。
そもそもハノンって何?
ピアノの練習教本として日本てはとても有名なハノン。
フランス人の作曲家であるシャルル・ルイ・アノンさんが作った「ピアノ練習のための音のパターン」をまとめた練習教本です。
シャルル・ルイ・アノン さん 、この発音はフランス語読みで、英語で読むと アノン=ハノン となることから、日本ではハノンさんの名前をとって「ハノン」と親しまれているようです。
この教本の「ハノン」が作られたのが、1873年ですから今から150年も前の話になります。
初心者にもハノンが良いとされる理由
教本のハノンの特徴は、一言でいうと「反復練習の本」。
同じメロディや音のパターンが何度も何度も繰り返される 「パターン練習」の本と言えます。
初心者の方向けにお話しすると、「ピアノに慣れていない人が<ピアノにたくさん触る>というのにも、とってもいい本だと思います。
例え話をさせていただきますね。
例えば、停電の時に自分が住んでる家の中で、真っ暗な中でもスイッチの場所を探したり、タンスがどこにあるか?というのはなんとなく分かりますよね?
これは長年、その家に住んでいることで身体がその場所を覚えているからなのです。
つまり、知らず知らずのうちに徐々に感覚として身体に染み付いてるのです。
ところが、新しい家に引っ越しするといきなり停電になると、スイッチの場所とか家具の場所とかわからなくなるじゃないですか?
この状況はピアノでも同じことが言えます。
ピアノに触る数が多ければ多いほど、感覚的に鍵盤と鍵盤の距離感、幅などが身体の中に染み込んできます。
例えば、ドとミの距離ととか、ドとソの距離とか。自然と「鍵盤と鍵盤の距離感」がつかめてきます。
イメージとしては「跳び箱」と一緒ですかね
子供たちには、「跳び箱3段_を飛ぶ時に、このくらい助走してとか、このくらいの力でこの段飛ぼうとか?
5段の時にはこのくらいの力を使おうとか?やっていけば自分の中で掴めてきますよね?
あの感覚と同じです。
大人になってからピアノの方は触る数が圧倒的に少ない
大人になってからピアノを始められた方、ピアノ始められたばかり方とか、子供の時やっていて長い間ブランクがあってまたピアノを再開という方は、この「ピアノに触ってる数」が圧倒的に少ないんですね。
この「ピアノを触る数を増やす!」そういうことの目的のためにハノンをやるには良いかもしれません。
指ならし、鍵盤に触る数を増やすという目的以外の方で、今、「ハノンをやらないほうがいい」という方もいらっしゃるので、この後、そんな話にも触れていきます。
ハノンの中身を知っていますか?
では早速、ハノンの中身についてお話ししていきます。
ハノンは1部、2部、3部。3つの構成になっています。
1部は単純な音のパターン練習です。
2部。曲の部分練習。
アルペジオなども入っています。
3部が最高のテクニックのための練習。
この3つの内容で構成されています。
前述しましたが、ハノンが作られたの1873 年で、今から150年近く前ですね。
近年のピアノの曲の作曲者でとても有名な方、ラベルさんの生誕が1875年でお亡くなりになったのは1937年ですから、
この数字を見ていただければ分かると思うんですが、ラベルさんが活躍したというのが、多分1895年以降だと思うので、
教本のハノンが作られた時には、ラベルさんはまだ全く活躍していないということになります。
ですから、最高のテクニックというタイトルがついてはいますが、150年前の時点での最高のテクニックのための練習という風に解釈した方がいいかもしれませんね。
また有名な作曲家スクリャービンさんも同じで、生誕が1872年。お亡くなりになってるのが1915年ですから、
ハノンさんがこの教本のハノンを作られた時よりも後の話ということになります。
ハノンの良い面とは?
ハノンは指の練習のための本なのですが、すごく良い面がたくさんあります。
①内容が単純で反復練習しやすい
ハノンの良い面としていちばん最初にご紹介したいところは、内容が単純なので反復練習がすごくしやすいです。
例えばテニスだったら
・サービスの練習
・ボレーの練習
・スマッシュの練習 だけとか。
バレーボールだったら
・トスの練習だけ
・レシーブの練習だけなど。
こういった「部分練習」ができます。
② 単純なので応用練習がしやすい
パターンが単純なので、リズムを変えて練習するなど応用練習がしやすいんですね。
私もやりましたが、
ドミファソ ラソファミ の時に
ドーミ ファーソ ラーソ ファーミとか。
リズムを変えて練習することができます。
また調を変えて練習をすることもできます。
部分練習をするには
単純ていうのが、すごく良いんだと思います。
③ 曲想や強弱を意識する必要がない
ハノンの良さの3つめです。
ハノンは単純なパターン練習なので、やることがシンプルです。
これが曲になってしまうと、曲想や強弱まで意識しなきゃいけなくなってしまいます。
ハノンなら曲想を考えないで練習できるというのも良い部分。
② ハノンをやらなくても良い人もいる?
ハノンはすごく良い所がたくさんあるんですけれども、その一方で「やらなくても良いんじゃないか?」という人がいらっしゃるのも事実です。
以下に、ハノンを使う必要がない人についてお話を進めていきます。
① ハノンを使う目的がわからない人
こういう人はやらなくてもいいかなって思います。
例えば、先ほどもご説明したんですけど、反復練習が多いですから距離感をつかむために「練習したい」って言うんだったら分かるんです。
けれども、闇雲に、何の目的が分からないんだけれど「ピアノ上達にはハノンだから」と言って、理由もわからずに練習されるんだったら
逆にやらないほうがいいかなっていうふうに思います。
②身体とピアノの関係を勉強されている方
その時点で身体とピアノの関係を勉強されている方、もしくは変えている最中の人。こんな方はその時点ではハノンの練習は避けた方が良いかもしれません。
というのは、繰り返しますが「ハノン」は反復練習の本ですから、逆に反復練習をしてしまうとその前のクセが出てしまいます。
また、痛みがある人は「今までのその弾き方をやってる」から痛みが出てるわけです。
ですから、反復練習をすることで余計痛みが出てしまうということもあるので、まず「その痛みが出ない」「自分の身体の使い方をマスターするまで」はやらないほうがいいですね。
さらに「奏法を変えたい人」もやらないほうがいいですね。前のクセが出てきてしまうので。
③ ハノンが楽しくない方
3つ目です。ハノンをやることが苦行に感じる人。ハノンやることが、「仕方なくやってる」「本当は好きじゃないんだけどやっている」と言う人は、プロになるわけでもないという感じがあるのであれば、
「楽しんでやる」のがやっぱりピアノ演奏だと思うので、やらなくても良いかなと思います。
何も好き好んで辛いことやる必要はないと思うのです。
④ ハノンの代わりになるものを知っている人
4つ目、ハノンも使わなくてもその目的を達成できる方法を知っているという人はハノンをやらなくてもいいかなって思います。
別のものを利用することで「ハノンの目的」を果たせば良いだけですね・
ハノンの代わりになるものとは???
せっかくなのでハノンの代わりになるものというものをご紹介します。
私の場合は、生徒さんに使ってるんですけれども、バーナムピアノテクニックというアメリカの教本
4小節ぐらいから。4番目ぐらいの本になると
ものすごく長いものが結構あります。
ハノンていうのは本当に長いんです。
1曲1曲が(とても長いです)
ピアノテクニックという本があるんですけれども
これは結構短いです。
バーナム にはバーナム の良さ。
ハノンにはハノンの良さっていうのが
あるんですね。
ハノンは1つ1つが結構長いので
持久力を養うんだったらハノンの方がいいかなって思うので。やっぱり、その目的に合わせて使うっていうのがいいんじゃないかなと思います。
それから、本当に趣味で弾かれるんだったら「好きな曲」をやってらっしゃると思うので、その好きな曲の中から「2小節ぐらい苦手なところ選んで」ハノンの代わりに使うというのも良いと思います。
またエチュード(基本のピアノ教本)ですね。例えば、バイエルとかブルグミュラーとかチェルニーのシリーズ。30番、40番、4〜8小節程度を抜き出してはハノンの代わりに使うというのもいいと思います。
以下の動画でも説明しています。
↓↓↓
今日も応援しています。
あなたがピアノで幸せで入られますことを今日も応援しています。
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