目次
電卓だとできるけどピアノは出来ない
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ピアノを使わないピアノ上達法
みんなのピアノ Minna です。
この記事はYouTube動画の音声を
文字に書き起こしています。
↓↓↓
今回は、
「ピアノを弾こう!」と思うと、
なぜかできなくなってしまう動きについて、
お話ししたいと思います。
実はピアノ演奏には
脳の勘違い・
脳の思い込みが関係しています。
セミナー内で
受講生さんに
いろいろな動作をやっていただいて、
みなさんが驚かれる
面白い実験についてご紹介します。
・
「構え」から違うって?
まず、音は出さない状態で、
ピアノの前で弾く構えをとってもらいます。
まだピアノの音は出していませんが、
このスタンバイの時点で、
私と受講生さんの構え方が違います。
手首の位置が
上がってしまっているのです。
(受講生さん :指先や鍵盤の高さよりも手首が上
みんな(私):指先や鍵盤の高さと手首の高さは同じくらい)
★2:53
実は力を抜くのはものすごく難しい
まずは、手首の力を抜きましょう。
受講生さんの手のひらの下に私の手を入れて、
それを下に押してもらいます。
私の手を下に押すようにしてもらうと、手首は下がります。
このとき、手首の力は抜いてください。
腕の重みは脇で吊る!
・
手首が下がったら、
私の手をどけます。私の手による支えがなくなったら、
自分の脇で自分の腕を吊る感じにしてください。
私の手をどけますね。
力は抜いたままです。
腕の重みは脇で支えている感じです。
★3:29
そして、指も緩んだ状態です。力は入っていません。
この生徒さんは、まだ脇が使えていませんが、
脇が使えればもっと腕も肩も手首も下がります。
上の方の筋肉で腕を吊るのではなく、
あくまでも、脇の下で腕を支えている感じです。
打鍵は押すのではなく上にあげる
・
そして、打鍵をするときに
鍵盤を上から叩いている感じがするのですが、
そうではなくて
鍵盤に指をつけておいて、それを上げる。
下からあげるイメージで打鍵します。
下から上げるってどういうこと?
鍵盤に指を付けておいて、あげる。
付けておいてあげる
付けておいてあげる
そのイメージで打鍵を繰り返します。
すると、すごく音がきれいになってきたのですが
その上がる時に、「手首から」上がってしまっています。
なぜ手首があがっちゃうの???
私の場合は、一回も手首は上がらないのです。
鍵盤に指を付けておいて上げる。
それは同じなのですが、手首は上がらないまま打鍵しています。
動きの違いを見ておいてください。(動画見てね)
★4:23
また、私の場合は
鍵盤に指を付けておいてあげるという動作の時に、
頭の中に、円を描くような軌道があります。
これは見ている方からすれば、
おそらく気づかないと思います。
見ている側の人からすれば
真っすぐ上げているのね、
というふうに認識されると思うのですが、
私の中では、回転をかけている
(円を描いている・くるっとまわしている
・
打鍵は円を描いている
打鍵をする時には、
円を描く軌道の中に(打鍵が入っている)イメージです。
外から見たらその形には見えないと思います。
でも、回転をかけているイメージがある。
指を鍵盤に付けおいて上げる。
付けておいてという時も、
最初から手首が上がっているのではなく、
とにかく不要な力を抜いて、手首は下がっている。
指を鍵盤に付けておいてから上げる。
打鍵後は「小指から上げる」
・
そして、
小指からあげる
小指からあげる
だんだん良くなってきたのですが、
でもやっぱり
この癖が抜けない。手首が下がらないですね…。
1音だけ鳴らす時も、
私の場合は
手首からではなく、
第三関節から上がっています。
電卓の動きで確認してみる
・
次はピアノではなくて
電卓をいつも通り、何も意識しないで、7 8 9って打ってもらえますか?
★7:01
…そうですよね。
手首下がりますよね?
電卓の数字キーを打つときは、手首が下がっているのです!
はいじゃあ、ここ(鍵盤)を電卓だと思って。
電卓だと思って弾いて~
すると…
★7:18
なぜでしょう???
同じ動きでもピアノだとできない・・
ピアノを前にすると、
自然にそういう動きになっちゃうんですよね。
ピアノを弾こうと思うと、自然に手首が上がってしまう。
じゃぁ、今度は電卓をピアノだと思って叩いて~
★7;43
ほら…
脳が原因なんですよ。
ピアノだと思ってたたくと、手首が上がってしまうのです。
パソコンでも手首が上がる???
次は、
ノートパソコンです。いつも通り普通にキーボードを叩いてみてください。
あ、パソコンのキーボードを打つときも
手首が上がってしまいますね。
これも、パソコンのキーボードを手首を下げて打つ練習をした方がいいですね。
常に手首を下ろしたままで、キーボードの下の面に手首を付けておいて
指先の力は緩めてたたく練習です。
何をやるかを「脳」が勝手に判断する
このように、
これから「ピアノを弾こう」と思うときと、「電卓をたたこう」と思うときで、
身体の構えかたや動きが変わってしまっているのです。
つまり、そこの筋肉を使うことが癖になっているのです。
手首を上げてしまう癖があるので、
それを直さない限り、手首は上がったままです。
常に上(腕の上側の筋肉)で
腕を吊ってしまう癖があるのです。
例えば、
電卓を手でつかんで持ってもらってもいいですか?
やっぱり親指側が起動しますよね。
・
小指主導を脳に叩き込むには???
★9:15
どっちかというと5の指(小指)を向こう側にして
取ってもらっていいですか?
1と5の指で、小指側を上げて
脇を使って電卓をつかんで持ち上げる。
そうすると手首は下がる!
この動作を脳に染み込ませるしかないですね。
★9:48
ピアノの前だけではなくて
日常生活の中で、
リモコンでも何でも物を取るときに
小指側を上げて物を取ると、脇を使う感覚がつかめてくるかもしれません。
ほとんどの人は、上から取るんです。
だから曲を弾いていても
親指側(親指主導)を使ってしまう。
これはあなた自身の動きの癖です。
どの筋肉を使って身体を動かしているかということです。
脳の軌道修正がもっとも大事
・
人によって違うので、
自分の身体の癖に気づくことが一番大切なことです。
そして、癖に気づいたら軌道修正していきましょう。
脳が勘違いしているので、自分の脳に教え込ませていくしかないのです。
ピアノは
豆腐に穴があかない程度、あるいはふわふわのパンがつぶれない程度の力で
十分に音が鳴ります。
その認識の違いも、構え方や動作に影響を与えているかもしれません。
自分の脳がどういう反応をするのか。自分と対話して、まずは癖に気づきましょう。
自分の癖に気付かないと直せません。
気づくことが最初の一歩です!
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