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失敗をしたくない。でも、失敗を受け入れないと上手になれない。
年々、大人・子供ともに関わらずピアノ演奏でのミスを嫌がる生徒さんが増えています。
人前で間違えること→恥と思う思考の人(大人も子供も)が増えているということなのでしょうか?
子供の場合には、「間違えをたくさんしないと上手にならないんだよ」と繰り返し教えるのですが、この言葉の意味が理解できない場合が多いのです。
真央ちゃんもミキティも高橋大輔くんも羽生君も成功の裏にはたくさんの失敗がある
ピアノのレッスンの時に、私は生徒さんに対してスケートでの例をよく使います。
理由は、ほとんどの人がオリンピックなり競技会なりを見ているだろう??という前提があるからです。
近年、発表会などで絶対に失敗したくない!失敗はどうしても自分で許せない!という子供が増えてきています。
理由はわかりませんが20年前、15年前、10年前までは、そう思う子供はそんなに多くなかった気がします。
学校の中での問題なのか?家庭の中での問題なのか?私にはわかりませんが、とにかく「失敗をしたくない」ということを全面に出してくる子供たちが多いのは事実なのです。
そういう子供たちに私がよくするお話は、(スケートの)羽生君も真央ちゃんも、みんなが知らないだけで「めっちゃたくさんの失敗をしているんだよーー」ということ。
オリンピックなどでは成功するところとか、失敗してしまったとしても、私たち観客が見ることができる失敗はわずか1〜2回。でも、この大舞台に立てるまでにこの選手たちは数え切れないほどの失敗を繰り返しているはずなのです。
問題は、その失敗を「失敗と思う」か?「次の成功に向けてのステップと思うか?」なのだと思います。
こういう言い方もよくないですね。
その失敗ではなく「その行為(その時は失敗に見えてしまうかもしれないけれど)を失敗と決めるのか?次の「成功のためのステップ」だと判断するのか?という表現の方が良いでしょうか?
全ての物事がそうですが、成功ばかりが続くということはあり得ません。第3者から見えている「成功」はその人にとっての成功かどうかすらわからないのです。
この前のオリンピックでレスリングの吉田沙保里選手が「銀メダルでごめんなさい。お父さんに怒られる」と、ふと言っていたのがとても印象的だったのですが、吉田選手からすればあの銀メダルは失敗なのかもしれません。(私から見たら、オリンピックの銀メダルなんて凄すぎ!成功以外の何物でもないでしょ?というところはあるのですが・・)
で、何が言いたいかというと、「成功も失敗もその当の本人が決める」ということなのです。
人から見たら「失敗」かもしれないけど、そんなのどーでも良いんじゃない??と言いたくなります。
失敗をしたくないピアノ演奏は窮屈になりすぎて自分を苦しめてしまう???
人間って不思議なもので「失敗したくない」「失敗したらどうしよう」と思っていると不思議と「失敗を引き寄せてしまう」ということがあります。
失敗したくない、失敗したらどうしようという気持ちが、その人の演奏を窮屈にさせてしまってのびのびとした良い演奏にならなくなってしまうのです。
7〜8年前になるでしょうか?ピアニストの辻井伸行君がショパンコンクールで優勝した時にも若干ですがミスがありました。また、このサイトでも紹介しましたがピアニストの室井摩耶子さんのコンサートでもミスがありました。でも、そんなこと、どうでも良いのです。
音は綺麗だし、演奏は素晴らしいし。
人のアラを探すのではなく、その演奏の良いところを探す。自分自身がそうなってくれば、自分が演奏をする時にもミスが絶対に気にならなくなります。
ぜひぜひ、ご自身の良いところを伸ばす演奏をすることを目指してくださいね。
そうすれば、絶対にあなたはピアノで幸せになれます。
失敗したらどうするか?を先に考えておいたら、失敗が怖く無くなる(かも?)!
「失敗したらどうしよう???」と考えている人に限って「失敗したらこうしよう!」という具体的なやり方まで考えていない人が多いのです。「失敗しないように」「失敗したらどうしよう」ということで頭がいっぱいになって、結局、失敗を招いてしまってズタズタになってしまう.orz…
だったら、先に「失敗したらこうしよう!」をちゃんと考えておきまししょう。それも、この場面のこういうところはこうするなど、シチュエーションも出来る限り考えておいて、そうなった場合の行動もちゃんと決めておきましょう。
そうそれば、「失敗したらどうしよう??」と考える必要すらなくなってきますね?(笑)
・自分の失敗を自分自身で認めてあげる、
・そして失敗したらこうしようを決めておく
この2点を決めておくだけでも、だいぶ心が軽くなるのではないでしょうか?
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