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双子のピアノレッスンで問題になることって何?
さすがに25年もピアノ教室をやっていますので、何回か?双子の子供(生徒さん)をお預かりすることがありました。今回のお話はそのうちの1組、もう10年以上も前に起こった事件?(とは言わないかも?)のことです。
その双子ちゃんは、ふたり揃って小学校1年生の時に私のピアノ教室に入会しました。それから中学受験準備に入る小学校5年生の後半まで通って来ていた子供たちです。ふたりともとても進みが速い子供で、私が教えた子供の中でもその進度がかなり速かったのを覚えています。(進みが速ければ良いというものではないのですが・・・)
このふたりが小学校3年生の頃だったでしょうか?その問題が起こりました。
双子のレッスンで問題発覚???どっちが上手?下手?
もともと2人とも、感性でどんどん進んでしまうタイプではあったのだけど・・・
名前を借りにAちゃん、Bちゃんとします。
Aちゃんは、相変わらず感性で、ものすごい勢いで進み、ちょっと難しいことをものすごく楽しむタイプ。それを乗り越すのが面白いと感じるようでした。
一方、Bちゃんは、3年生位になって来て、理屈が納得できないと、前に進めないという状態になって来た時期に入ってしまったのです。
結果、ふたりの進むペースに、ものすごい差がついてきてしまったのです。
ピアノ演奏を比べたママが悪いのか???
ある日のレッスンで、
Aちゃん
「あのね、ママがね、ピアノとソロバンはAのほうが上手だって。
でもね、習字はBのほうが上手なんだって。
おじいちゃんも、みんな言ってるよ!」
「Bはね、今日の曲が合格にならないと、家に入れないんだよ~」
私 (絶句)
私 (しばらく考えたのち、)
「今、この教室に来ている間は、どっちが上手とか、どっちが下手とかないんだよ。
たとえば、楽譜を読むのはAちゃんのほうが早い。曲を仕上げるのもAちゃん
のほうが早いかもしれない。
でも、こういうフレーズをふわ~っとキレイに演奏する感じは、先生はBちゃんの
演奏も好きだし、音符のドリルは、Bちゃんのほうがきれいにやってる気がするの。
Bちゃん、ピアノ好き?」
B 「うん、大好きだよ。でも、下手って、ママが言うから…」
私
「そっか~、ママは下手とは言ってないんじゃないかな???分かんないけど..
でも、Bちゃんが、ピアノを楽しいって思っているんなら、
それでいいんじゃないのかな????
A 「それじゃぁ、そういうママが悪いの???」
私 (絶句….)
う~ん、ママが悪いんじゃないと思うよ~、ママがどういう言い方をしたのかも
分からないし…
それに、先生も若かったら、似たようなこと言っちゃうかもしれないし…」
A.Bとふたりで・・
「じゃぁ、先生は、何で今、ピアノは自分が楽しければいいって言ったの?」
(ん~~~、私は小学校3年生を相手に、何言ってんだ~~?????
なんでかわせないんだ~~私….(汗)) と、思いつつも…..
結局、最後に、私が自分の口から出てきた言葉は、)
私
ん~~~、ごめ~~~ん、 年 の 功 だ よ …. これ以上、言えないよ~
(と、8歳の子たちに謝ってしまった。私。)
いろんな意味で、私も、まだまだ未熟だったんだなぁ・・
比較しないで認めたい。音楽は比べるべきではないという考え。
でもでも、ピアノの教室くらい、せめて私が主宰する教室の中だけは
比較しない教室でいたいんだよと思うし、
受験や、コンクールや、いろんなことで比較されている今の人間を
考えると、どうしったって、比較したくないんだよなぁ….
(もちろん、比較される社会があることも
全面否定しているワケではないんだけどね。。。)
最後に、ママも悪くないよ。たぶん。
私もそれくらいの年齢だったら、そう言ってたかもしれないしね。
やっているその人自身の心が決めて良いと思う。
で、今あれから10年以上が経過して、こう思うのです。
幸せってさ、自分の心が決めるじゃない??
進んでるとか、進んでないとか?
綺麗とか、綺麗じゃないとか?って、やっぱりその物差しは人それぞれだと思うんですよね。
だから、全部、自分の心基準にするのが良いんじゃないかなぁ???と。
これが50 歳代になった今の私の考え方です。
このママもきっと、あれから10年以上が経過して考え方も変わっきているんじゃないかと、ふと思ったりしています。
・・・
あなたがピアノと音楽で幸せになるお手伝いをしています。
今日も訪れてくださりありがとうございます。
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