目次
子供向けのバイエル上巻レベルの教材の特徴と使い方
ピアノの入門というのは本当に「入口」のことです。
幼稚園児の生徒さんであれば、それこそ「右手と左手はどっちかな?」とか「指の番号を覚える」とか、鉛筆で○を書いてもらうとか、タンバリンを叩くetc… 幼児教育のはじめの部分と思っていただいても良いかもしれません。
幼児は、右と左が分からない場合もありますし、音が上がるとか下がると言った概念もありません。
その概念を遊びを取り入れながら学習していくというのが入門です。またバイエルに入りたいけれど、まだバイエルが出来るほどの考え方や実力がないという場合にも「入門」という言葉を使う場合もあります。
前回の記事にも書きましたが、私の場合はバイエルは使っていません。(状況によってはバイエル下巻のみを使う場合もあります。
理由は前回の記事「子供向け、ピアノ導入期の教材(バイエルの前にレベル)」に書いてありますので、興味がある方はそちらもご覧になってくださいね)
教本は3本立て + ドリルが基本のスタイル
(ただし、私・Minnaの場合です)
1つめの教材 ぴあのどりーむ
1→2→3と進んで行きます。
2つめの教材 バーナムシリーズ
ぴあのどりーむ1と並行してバーナムピアノテクニック(ミニブック)→導入書
1つめの教材と2つめの教材は同時に進めます。
どりーむの場合、1と2はとても進み方が丁寧でゆっくりでとても良いのですが、3に入ると急に難易度が上がります。
というか?難しくはないのですが、実力がつかないのです。
ところが、子供たちは「どりーむ」がとても好きなのです。(本の色がカラー刷で綺麗、もえさんの挿絵が可愛い、知っている曲が多く友達に自慢できるという理由?)
そのままこの「ぴあのどりーむ」を進めつつ、実力をつけるという理由(私の中での理由)から「メトードローズ 上巻・幼児用」を併用します。
ぴあのどりーむとメトードローズ(上巻)、教材をハイブリッドで。
どりーむ3は、
1. 真ん中のド〜ソの音を使った曲( ハ長調)
2, ソ〜レの音を使った曲(ト長調)
3.高いド〜ソの音を使った曲( ハ長調)
の3つの内容に分けることが出来ます。
1の部分は、どりーむ2の流れでそのまま進ませます。
その部分を終えた後、2の部分(ソ〜レの音を使った曲)をスキップし、このあたりからメトードローズを導入します。
メトードローズの最初の始まりが「高いドとレからの認識」なので、その部分をやりつつ、どりーむ3の「高いド〜ソの音を使った曲(ハ長調)」の部分と同時並行で進めます。
メトードローズ(上階・幼児用)が入門に最適だと思う理由
実はメトードローズには「メトードローズ ピアノ教則本 ピアノの1年生」という本があります。
このピアノの1年生は、メトードローズ(幼児用)と同じ大きさ同じ色の本なのですが、「幼児用」は2冊に別れているのに対して「1年生」のほうは1冊だけで全て終わるようになっています。
中身を見ると。。。実は、、全く同じもの。
そうなんです。
幼児用は、ピアノの1年生の本を拡大して印刷してあるだけ。
なので中身は一緒。
音符が大きくて見やすい!
最初はものすごく大きな音符なのだけど、上下巻終わる頃には音符もかなり小さくなっていて、普通の楽譜と変わらないくらいの大きさの音符が自然と読めるように工夫されています。
そして何よりも、私が気に入っているところは、
早い段階から「ヘ音記号」が導入されている点。
子供というのは、幼児期や小学校1年生位までの生徒さんの方が、それ以上の生徒さんよりも真面目というか?親や先生の言うことをよく聞いてくれるのです。
(中学生でも高校生でも同じですが、学年が低い方が学習意欲が高い)
その時期に、難しいと思われがちな?ヘ音記号をマスターさせてしまいたいのです。難しいことは先にやってしまう!これ教える上での鉄則です。
生徒さんも色々な知恵がついてくると、
出来ない!難しいから嫌!!ってなパターンになる場合が多いので、中身がよく分かっていない、そして抵抗感がない、そんな時期に「ヘ音記号をマスター」してもらってしまおう!と言う作戦なのです(笑)
メトードローズのデメリット?
実は、このメトードローズの幼児用、大人の生徒さんのほとんどがご自分で決めて使っている方が多いです。私が2冊を並べて「中身一緒です。どうしますか?」と決めてもらうのです。
不思議なもので中身が全く同じでも音符が大きいと言うだけで見やすいとか?簡単そうに見えるとか??本当に不思議ですよね。
で、大人の生徒さんも自分から「幼児用を使いたいです」と言うことになる場合が多いのです。
なので、デメリットと言えるかどうか?はわかりませんが、この「幼児用」という注意書きをやめてくれれば良いんですけどね・・・といつも思います。
小学生の生徒さんにも、2年生以上で漢字が読める生徒さんには「幼児用って書いてあるけど、中身は、幼児用じゃないし、大人の生徒さんも使ってるからねー」と言って説明をします。
メトードローズ(上巻)を使う際の裏技
私の教室では、ここまでの流れで生徒さんは、
1.どり〜む
2, バーナム
3.メトードローズ
の3冊の本を同時並行で進めることになります。
この他に、簡単な曲(エチュードではなく)と 自分がやりたい曲(ちょっと難しめ)をやっています。
1回の宿題の量が8〜10ケとかなり多い分量になりますが、これが普通なので生徒さんは何も感じないようです。
(私が習っていた頃(生徒だった時期)よりは、ものすごいボリュームの宿題量です 笑)
他の教室から移動されてこられる生徒さんは、最初はちょっとびっくりしますが、次第に慣れてしまいます。慣れは恐ろしいです・・笑
さて、メトードローズ(上巻)ですが、この本もちょっと裏技を使って進めています。
と言うのは、
メトードローズ(上巻)の場合は1課〜3課に別れていて、
1課は読譜の練習と指の練習。2課からが簡単な曲になっているので、
1課はハノン的な使い方(指と楽譜の模様読みの訓練)として使い、様子を見ながら2課も同時並行で進めてしまいます。
進め方に関しては、音符の学習と照らし合わせて、どりーむ3との内容ともリンクするように工夫をします。
宿題のボリュームは、もちろん生徒さんによって異なりますが、基本的には、宿題の分量(ボリューム)の決定権は生徒さんに委ねます。つまり「自分で決めた宿題なんだから、責任持ってやってきてね」と言うスタンスを取るのです。
このやり方で、宿題をやってこない生徒さんはいないので、このやり方は「確立出来てきた」のかもしれません。
がくてんドリルも必修です。
大手の楽器店さんの教室ではなかなかできないかもしれませんが、
個人教室で「楽典ドリル」を取り入れている教室は多いのではないかと思います。
楽典ドリルって何???という方のために、楽典ドリルについて説明しますね。
例えば、体育の授業をイメージしてください。
体育の授業は「身体を動かす・実技」と「それを理論立てて学習する・学科」に分けられることは、日本で中学までの教育を受けられた方であればある程度イメージできるのではないかと思います。
それをピアノに置き換えてみてください。
「演奏→実技」「楽典ドリル→理論の学習」と言うことになります。算数や国語のドリルを解くと言うのをイメージしてもらえればなんとなくでも推測できるのではないでしょうか?この理論をしっかりマスターできているか?いないかで進み方にとても差が出てくるのです。
これは、あくまでも私の場合ですが、このドリルも2つのシリーズ、両方ともやってもらうようにしています。
理由は基礎にやり過ぎはないと思っているからです(その理由は後日お話ししますね)。(^^)
<まとめ>
教え方ややり方に決まりはありません。
その生徒さんの理解力、学習力に合わせての教材選びが大切です。
次回は、この続編。バイエル下巻程度の教材について書きます。
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